ども、駒馬工房(こんまこうぼう)です。
新しい万年筆を購入。
少し前に新たに万年筆を購入しました。自分にとっては、これが3本目の万年筆にあたります。
1本目はプレゼントで貰ったので、結構良いお値段するものでしたが、
今回は自腹で3000円程度のものを手に入れました。
まあでも、ものの良し悪しは値段で決まるわけではありません。
デザインといい、書き味といい、気に入ったので十分満足しています。良い買い物をしました。
最低限注意すべき5つのこと
初めて万年筆を手に入れた時、当時は興味のみだったので、特に調べもせずに使い始めました。
「他のことに関しては使う中で知っていけば良かったとしても、これだけは使う前から知っておくべきだった。。。」ということが実はいくつかあります。
今回はそれらを紹介していこうかと思います。
万年筆に興味があるけれど、迂闊に手を出せない。。。という人も以下のことにさえ注意すれば、安心して使い始められますよ。(多分)
まあ、自分も十分知識を持っているかというと怪しいので、一歩踏み出すきっかけくらいにしてください(笑)
兎に角、付属の説明書を読んでもらって、追加で以下の5つのことに注意していただければひとまず大丈夫でしょう。

1.金属面を真上に向ける

あえてペン先の金属面側を下側にして使おうなんて物好きは中々いないかと思いますが、知らないと斜めにして書いてしまう人はいるんじゃなかろうか。
でも、しっかり上を向けないと、本来の書き味を得ることはできません。
万年筆は、便利さを突き詰めた道具ではなく書き味を楽しむ道具です。
それなのに、本来の書き味を知らずに使うなんてもったいない!
ではなぜ上に向けなければならないのかですが、これは万年筆の仕組みを知れば納得できます。
タンクからペン先までやってきたインクは、ペン先金属部の切込みに沿って先端の丸い部分=ペンポイントまで伝います。そしてペンポイントが紙に触れることでインクが紙と出会います。
上の図にも描いていますが、切込みはペンポイントにも入っています。
この切込みが紙に直に触れているかが重要です。
例えば、ボールペンだと先端のボールが360度どの方向にも転がり、持つ方向を気にする必要は全くありません。

また、この「転がる」機構によって紙との引掛りも軽減されます。
しかし、万年筆ではインクが潤滑剤の役割もするので、切込みが直に紙に触れていないと潤滑するインクの量が少なくなります。
結果、滑らかな書き味を楽しむことができません。。。
2.寝かす
また、向きだけでなくペンと紙がなす角にも気を使う必要があります。
これも向きと同様、インクの出具合に関わります。
他のペンよりは少し寝かして書くのが良いそうです。

立てすぎると出具合が悪くなり、かすれたり引掛ったりします。
逆に、寝かせすぎても良くありません。インクが出すぎるのです。
「出る分にはいいではないか」
と思ってしまいますが、インクが切込みを伝う速さには限度があり、それより速くはインクが出ないので、かすれる原因になると聞きます。
ということで、万年筆を使うときには、ややペン先が長くなるように持つと良いかもしれません。
万年筆はキャップをペンの後ろにつけることが多いのも多分、重心を上げて寝かせやすくするためですね。

ペンの形状によって持ちやすい部分が違うので一概には言えませんが。
3.力を入れない
普段の筆記にはシャープペンシルやボールペンが一般的ですよね。
これらはある程度筆圧を必要とします。
シャープペンシルは摩擦によって芯を削って紙上に残すため、ボールペンは先端のボールを回転させる分の引掛りを作るために力をかける必要がある訳です。
これに対して、万年筆は前述のような機構になっており、筆圧をかけるように作られてはいないので、力は入れずに書くことが肝要です。
想定されている以上の力がかかるとペン先が変形してしまいます。
4.インクが出ないならひたすらに待つ
万年筆の方式の中で一番お手軽なカートリッジ方式のものでは、カートリッジを差し込んでからペン先にインクがいくまで案外時間が掛かります。

気長に待ちましょう。。。
振るとインクが飛び散ります。万年筆はペン先が細いように見えて、金属面の裏側が下の画像のように塞がってなかったりするので、存外にすごい量が飛び散ることがあります。
キャップをしていても中でえらいことになります。
これが手に付くと、インクの種類にもよりますが結構残りますよ。

お勧めしませんがどうしても振りたければ、布やティッシュでくるんで十分お気をつけて。。。
また、押付けたりすると変形の原因になるのは先述の通りです。
どちらにせよ悲しい思い出になる可能性があるのでやめましょう。
しっかり何か汚れてもいいものをひいた上で、カートリッジを指で摘まんで押す方がマシです。上の2つよりは間違いなく良いです。

吸引式やコンバータ式ではペン先からインクを吸引するので、インクが来ないということはまずないと思います。
5.インクは混ぜない
もしかしたら一番重要かもしれないのですが、例え同じ会社の同じシリーズ内でも、違うインクを混ぜるのは良くないそうです。
同じシリーズであっても、色によって含まれる化学物質が異なるので、モノによっては化学反応で固まり、中で詰まってしまいます。
ボールペンなんかだと、色を変えてもペン先ごと一緒に替わるので気にすることがありませんが、万年筆ではペン先を(吸引式やコンバータ式ではインクタンクも)引続き使うのでインク同士が混じってしまいます。
インクが切れた時に捨てる部分が少なく環境に優しいですし、ランニングコストが低いと言えます。
話が少しそれましたが、すべきことは交換の前の水洗いだけです。
洗い方は説明書に載っているはずです。それを見ながら洗ってあげてください。

もしくは色ごとに1本買ってください(笑)
まとめ
はい、以上です。
これさえ抑えれば、もう万年筆を購入しても全く怖くはありません!(笑)
デリケートな道具なので、実はまだ注意点がありますが、1000円で十分な品を手に入れることも出来るので、恐れることは何もありません!
やっぱり、手の掛かるものには愛着が湧くのでやってみれば楽しいものです。(個人の感想です。)
えー、それでは、伝えたいことは以上です。
万年筆に興味を持つ、手に取る、その第一歩を踏み出すきっかけとしていただけたら嬉しく思います!(笑)
さてさて、こんな最後の最後まで読んでいただいて、本当にありがとうございます!!
そんな素敵な貴方には、きっと良いことがあることでしょう。。。ではまた!
コメント